ふつつかな酒

酒が好き。酒場に漂う空気が好き。だからほとんど毎日、立って飲んだり、座って飲んだり、酔ってまた飲んだり…。千鳥足ライターの酒日記。かばんや服作りのことも少々。

しみじみ、立ち飲み

こう寒いと、外出する気も失せる。
そろそろ資材を買いに日暮里に行かんとも思うが、
切羽詰っていないが故に、後伸ばしになっている。

月曜はいつもの立ち飲みに酒場放浪記を観に行くことが多い。
最近は実践編として探検に出たりもする。

隔週で火曜朝に締切のある仕事があり、
昨日はその日。
ある女性向けのサイトのアンケートの結果が月曜昼に届いて、
そこから分析したコラムを書いて火曜朝に仕上げねばならぬ。
なので、隔週月曜は21時の放送を目指して、頑張るのである。

昨日はなんとか間に合う。
駅前で1件だけメールをしておかなければならなかったので、
立ち止まってメールを打つ。
いつもの店は地下で、私のPHSは圏外になってしまうのだ。

テレビ観ながら原稿書くなどの「ながら」は得意であるが、
歩行とメールを打つという動きは、私にとって両立は無理なようで、
しばし停止してメールを書く。
いざ、送信!と前を見ずに歩いたら、突き出た壁が。
強打ではないが、軽く頭を打つ。

そんなこんなで、やっとたどり着いて一杯。

今日はじっくり「酒場放浪記」を鑑賞す。
登場したのは笹塚の店。
私、静かにテレビを見るタイプだが、
ここではこうやって、みんなでいろいろ話しながら観るのが楽しい。

その途中でFさん登場。
「芭蕉の文章は?」と言われて、
ああ、そうだ。お見せすると言ったのだった…と思い出す。

芭蕉の話をきっかけに、俳句と短歌の違い、
好きな作家についてなど、
結構文学の話をした。

私、下ネタを話すのも好きだが(ただし話す相手は選ぶが)、こういう話をするのも好き。
こうして話していて、興味のなかった本を手にとってみたに面白かったなどという
出会いも楽しい。

しみじみとした夜だった。


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私を作ってきた本を少しだけ紹介してみよう。
一番左はカーソン・マッカラーズの「悲しき酒場の唄」。
酒場という単語が出てくるが、酒中心の話ではない。
このアメリカ南部の作家から、私はかなり影響を受けている。

真ん中は珍しい米子弁を紹介した本。
母親の祖父母が話していた昔の米子弁が恋しくて、
ときどき頁をめくる。
もう、祖父母はこの世にはいない。

そして、塚本邦雄
前衛的な短歌を詠み続けた歌人。
短歌はもちろん、その文体も好きである。

本についてはいろいろ語りたいこともあるのだが、
またブログを増やしてしまうと大変なことになってしまうので、
ときどき、ここでこうして書いていこう。

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こちらは本文と関係なく、
いつぞや行った直島写真。かぼちゃのオブジェ。